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ふくしまからの発信


by tonkoid
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死生観について

突然 あなたの死生観を聞かせてくださいと問われ一瞬どうこたえたらいいのか迷ってしまいました。
死生観について_e0092118_7352352.jpg

死ぬということをどのように受け入れ、自分なりにどう意味づけるかを考えることはこの年になってみれば当然日々考えない訳ではありません。ましてやこのたびの原発事故では明日にもわからぬ死を身近に思って死生観を考えていられる方が大部分いられる事でしょう。
死んだら後はどうなることか宗教・哲学で学ぶ事ができますが誰もこの世では経験した人がいないので正解はありません。生きることの大切を良く知る事で、よい死に方があるのでしょう。真剣に考えてみて、そういうことを聞かれた時に揺るがない軸をもって語れるようにするべきと聞きますが、まだ大病も経験がなく、ただだんだん老いく過程で死生観が確立していくのでしょう。

オール電化の生活 原子力時代に、曲がり間違えば死は一瞬に襲ってくることでしょう。
今は亡き哲学者 田辺 元 さんは「メメントモリ」ラテン語で「死を忘れるな」という意味のエッセイを53年も前に書かれておられます。
(原発の恐ろしさを発信しておられた方 現場で働いておられる方は壮絶な死生観をもっておられることと思いがつのります)

108歳でなくなった伯母は最後の様子はろうそくが燃え尽きたように自然にこの世の生を終りました。
でも、「悪いこともしてないのにどうして病になったんだべか」と何度もなげいており、
90歳でなくなった母は、元気な頃は死の話をすると「縁起でもない、死の話はするな」とこの二人からは
どんな死生観をもっていたのかは聞くことは出来ませんでした。

老いることの恐怖
死んだら何処へ行くのでしょうか
死は恐ろしいとまわりの人々の声を聞かされたり、問われたり、私自身もただ無としかこたえられない現象でした。
死生観について_e0092118_21562381.jpg

私の罪深い“老いと死に関して思い煩っていること”に対して恩師は
レブランの放蕩息子の絵をだして、罪深い 人生を送ってきても、心からごめんなさいとくいあらためることが出来ればこのお父さんのように涙を流して許してくださる。そして父の家に迎え入れられるのです。安心して天の父の家に帰りましょう。だからこの世の死は希望なのですよと。
(老いは体力は少しずつ落ちてくるが、それを補ってあまりある視野の広さと思慮の深さが身についてくるものですと)

よく生きること それがよく死ぬこと 死を忘れることなく残されたこれからの日々を大事にと毎回気持ちを新たにしております。
by tonkoid | 2013-05-19 07:51 | 思うこと